OEMセラーに役立つ?Amazonのレビューデータを一括で抽出・ダウンロードし、簡単にテキストマイニングする方法

Amazon

OEM商品の開発時、ベンチマークとする上位商品のレビューを読み込み、改善のヒントを探すのはOEMセラーのあるあるではないでしょうか。

この作業、商品数が少ないと自分で読めば良いのですが、大量のレビューが付いている場合、読み込むだけでも大変です。しかしその後、読み込んだ後に競合商品の強み・弱みを理解し、消化していくのは更に骨が折れます

最近リサーチしていたらSellerSpriteに便利な機能が追加されていたので、シェアします。定量的に競合商品の強み・弱みを可視化するのに使えるのではないかと思います。

今回使うツールとサイト

今回のマイニングには、以下のサービスを利用します。

セラースプライト - 70万人のAmazon出品者が導入する商品セレクト・キーワードツール
セラースプライト(SellerSprite)はビッグデータと人工知能技術に基づき、アマゾンの越境セラーにワン・サイトで商品リサーチ、市場分析、キーワード最適化、商品モニタリングなどのソフトウェアツールを提供し、アマゾンのセラーにニッチ市場、潜在力がある商品の発見に助けになります
  • SellerSprite(有料プラン:月々$70前後、レビューコメントのダウンロード)
AIテキストマイニング by ユーザーローカル
無料から利用できるテキストマイニングツールです。 アンケートの自由記述やクチコミを自然言語処理し、頻出語や特徴語を抽出できます。 音声認識技術による文字起こしで会議の議事録をまとめることも可能。 業務で使える商用版も用意。
  • UserLocal(無料プラン、レビューコメントのテキストマイニング

AmazonのOEM物販セラーであれば、利用している人が多いSellerSpriteのChomeアドインにレビューコメントのダウンロード機能が付加されていました。

非利用者は1カ月無料で使えますが、継続利用には有料会員になる必要があるので注意です。

UserLocalは気軽にテキストマイニングができるサービスです。無料で利用できるのに、単なるテキストマイニングに加え、単語間の相関関係などを定量的に可視化してくれます。

会員登録するだけで使えますので、リサーチ時の差別化対応時ににおすすめです。

SellerSpriteのレビュー取得手順

流れは非常に簡単です。SellerSpriteのChromeアドインのインストール及び両サービスの会員登録は既に行っている前提で進めます。

まだの場合は、後でGoogleで登録手順を検索して入れちゃってください。

①Amazonで確認したい商品のカタログを開き、ダウンロードボタンを押す

SellerSpriteのアドインを有効化した状態でカタログを開きます。ここではホーム&キッチンで見つけた中国セラーの商品を例に取り上げます。

カタログを開くと、上部の丸の部分にレビューダウンロードボタンがあります。ボタンを押すとエクセルファイルでレビューの一覧が出力されます。

レビューの取得は、スクレイピングツールなどで行う人もいますが、スクレイピングはAmazonでは厳禁。

それを知っていたので、私も都度自分で読み込むしかなかったですが、非常に簡単に取得できるようになりました。

②取得したエクセルを開き、低評価のみでソート

取得したエクセルを開くと、以下のような列の構成で、データを取得できます。

  • ASIN
  • 評価者
  • 購入有無(Verified Purchase)
  • タイトル
  • レビュー内容(Content)
  • モデル
  • 星評価(Rating)
  • 役に立った数(Helpful)
  • 写真
  • 動画
  • URL
  • 日付

これらから、①フィルタをかけて星評価をクリック、②対象を3以下に絞った状態にします。

マイニングサービスのUserLocalにはこの状態で③内容列(Content)をコピー&ペーストすれば、低評価のみでレビューの分析ができます。

より正確な購入者による評価のみを抽出したい場合は、Verified PurchaseをYのみでフィルタをかけると良いです。

UserLocalの利用手順

使い方は非常に簡単。サイトを開くと以下のフォームが表示されます。

①ブランク欄に先ほど抽出したレビュー内容を添付、②テキストマイニングするを押すと完了です。

ちなみに、会員登録してログインすると文字数上限を増やせますので、大量のレビューを読み込む場合は会員登録して利用しましょう。料金は無料です

UserLocalで閲覧できる内容

突っ込むだけで色々と内容が見れますが、私が見ていて面白いと思いったのは以下の2つの機能です。

ワードクラウド

よく見かけるテキストマイニングの図はこんな感じではないでしょうか。頻出ワードほど単語が大きく、よく書かれる内容。つまり、大きな単語ほど購入者が商品に感じる不満です。

色は言葉の種類を表します。青は名詞、赤は動詞、緑は形容詞などです。

中心のbrはデータダウンロード時の改行コードなので無視をして、それ以外のワードに注目します。特に形容する緑のワードが良い・悪いの感想として読み込めます

このクッションの場合、不満を抱く人は特に座りにくい、硬いと思っている人が多いようです。

ちなみに、これらを数量的に表示する「単語出現頻度」という機能もこの図の下に表示されます。

共起キーワード

共起キーワードとは、単語がセットで出てくる頻度を関係化したもので、文章中に一緒に出てくる内容ものは線で結ばれ、その頻度が高いほど線が太く表示されます。

この図は見えにくいため、図の中から線が太い三か所を左から抜き出すと以下のように表示されています。

  • 座り-心地-悪い
  • 厚み-薄い-固い
  • 痛い-尻-腰-足

これらのキーワードがセットで出現する頻度が高いということは、不満として座り心地の悪さ、厚みが薄く座面が固い、座っていてお尻や腰が痛いなどと感じる人が多い可能性があります

これらを補完する内容として、下部には単語間の係る流れの頻度を抽出した「係り受け解析」などの表も掲載されています。

大量のレビューを消化する際の補完的な利用に

以上がレビューを抜き出して、テキストマイニングする手順です。ちなみに、改めてですがさほど強くない市場(レビューが多くない市場)では、全部自分で読んでしまえば良いと思います。

しかし、大量のレビューがある競合商品の分析をする際に、ベンチマーク商品のどのレビューの改善を集中的に攻めるか、差別化をするかのあたりをつける際の1つの材料として役に立つのではないでしょうか。

ちなみに、複数商品のレビューを一括でぶち込むことで、上位商品が共通して抱える課題をより明確にするのにも役立つかもしれません。

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