物販OEMをやり始めると商品アピールの方法の1つとしての「権威性」について、目をすることがあるのではないかと思います。
主たる方法としては、以下のような方法はAmazonのOEM商品で極めてよく目にします。
- ランキング:例 Amazon売れ筋ランキング1位を獲得しました
- メディアでの報道:例 雑誌の●●に取り上げられました!
- 専門家・プロの監修:例 自動車整備士1級の●●さん・美容師の●●さん監修
- 第三者機関の試験証明:例:第三者機関で耐久試験済み
いずれも、お客さまが商品を選ぶときにレビューのスコアを参考にするのと同じで、自分以外の他の誰かが商品品質を担保しており、お客様が購入の決断をしやすくするための仕組みですね。
自分のOEM商品でも試してみたいと思い、自分の商品で挑戦してみました。
一番簡単な試験証明に挑む
ランキングやメディアについては、新発売の商品では中々難しく、どちらかというと既に販売している商品を補強するもので、新商品ランキング含め初心者には難しい。
記事広告によって「●●誌掲載!」なんて方法もあると思いますが、そもそも記事広告は非常にお高いのです。
自分のような素人にはおすすめしない。ってかできない。
専門家の監修についてはできなくはないですが、勿論名義貸しで既製品に名前だけ貸してもらい監修をつけるのは論外。一緒に開発、もしくは既製品の改良を行うにも、相当なお時間と費用がかかるはず。
こうした予想から、誰でもできる第三者機関の試験証明に挑むことにしました。
対象となる試験は?試験機関へのコンタクトは?
対象とする試験を特定しよう
さて、国内には品質試験機関は沢山あります。例えば、「商品 品質試験」などという感じで検索すればそれらしきところは沢山でてきます。かなり無数に。
具体的な試験について目途がついているのであれば、例として”材質の燃えにくさ”について確認したいのであれば、「商品 試験 難燃性」などが考えられます。
ただ、そもそもの問題として、自分の商品についてどういう品質証明が必要なのか?自分で考えつかない場合もあるでしょう。その道の専門家でもない限り、普通は知りません。
このような場合は、競合商品でちゃんとした法人が作っているAmazonの商品ページや企業のホームページにヒントがあります。
私が上記を調べるに至ったあるプラ商品では、著名企業の競合の商品仕様に「難燃性:UL94●●規格品」という記載がありました。
調べた結果、UL94は燃えにくさを測るグローバルスタンダードの規格で、燃焼試験によって品質精度を測るということで、じゃあこれが必要な品質試験の候補だな、となる訳です。
今日の学び:プラ製品の難燃性
— かわもこ@OEM物販で会社員×副業社長を目指す人 (@kawa_kyu) November 4, 2021
競合商品から業界で要求される基準はしっかり学び、自社製品に反映する。
光や熱を発したり、火の近くで使用するプラスチック製品は、難燃性の高いものが好まれ、訴求される。
難燃性はUL94という規格があり、それを満たしておくと商品品質の担保・訴求に使えます。 pic.twitter.com/14z09jJC9q
上記まで絞れると、「商品 品質試験 UL94」「 商品 燃焼試験」という形で検索すれば、より具体的な試験機関の候補が見つけられます。
めぼしい試験機関に総当たり。連絡はお問合せから
ある程度目途がついたら、試験期間のお問合せから、対応可否や見積もりについて照会します。私の場合は、日本に在住していないこともあり、手元にサンプルもありません。
そのため、試験対応速度を考慮し、中国国内で試験対応ができる日系の試験機関にいくつか問い合わせをしました。
ちなみに、よほど大掛かりな試験でない限り、副業の個人事業の方でも十分にお支払いできる価格です。
今回私が問い合わせした機関と見積もり価格についてもここでシェアします。なお、これらの機関は、試験内容にも寄りますが、以下の基準で選定し照会しています。
- 中国で対応できる日系の品質試験機関
- 日本円でお支払い可能
- ネットで完結(請求書・試験証明送付)
- 照会内容は、引張試験(引張強度)と危険物の含有試験
ニッセンケン品質評価センター
- 引張試験:1,400円
- 含有物(重金属):25,000円
- 含有物(フタル酸エステル):30,000円
- 含有物(ビスフェノール):30,000円
- 着色料溶出:5,000円
※別途報告書代として600円
ボーケン品質評価機構
- 加重関連の物性試験:1万円前後(24時間の耐荷重試験は100kgまで約9,000円)
- 重金属:1成分1万円
※別途報告書代として約4500円、上記の価格はすべて元価格を円建
カケンテストセンター
- 引張試験:約11,400円
- 有害物質(鉛):約25,000円
- 有害物質(フタル酸エステル):約25,000円
※上記の価格はすべて元価格を円建、引張試験は日本での対応のみ
こんな感じです。試験機関によって価格はまちまちですが、自分が想像していたよりも安く、これなら個人でも実施しても良いなという印象でした。
試験までの流れはどんな感じ?
非常に簡単です。私が実際にトライアルとして利用した上記ニッセンケンの引張試験(試験体の引っ張りに対する強さの品質検査)では、以下のような流れで終了しました。
もちろん全てネットで完結しています。
- 11/21:具体的な試験内容について改めて先方担当者に可否の相談
- 11/22:メールで申込書の記載、送付
- 11/25:中国の代行会社に倉庫にあるサンプルを試験機関の中国事務所に送付するよう依頼
- 12/1:ニッセンケンより試験報告書の送付
- 12/5:ニッセンケンより請求書の送付、支払い完了
手続きから含めて2週間、検体送付から1週間で終わりました。私の場合、在住地の米国⇔中国との時差もあり手続きに時間を要していますが、日本からだとすぐ終わると思います。
試験依頼していた結果が返送された。検体送付から1週間で完了。
— かわもこ@OEM物販で会社員×副業社長を目指す人 (@kawa_kyu) December 2, 2021
今回使用したのはニッセンケンさん。いくつかヒアリングし、
・安い
・中国拠点で試験
・日本語の証明&PDFで発行
・支払いも日本円でOK
だったので、海外駐在の自分でも遠隔で問題なしでした。おすすめ。https://t.co/C6JhUtZYFA
費用としては、試験費用及び検体送付費用でわずか2,800円ほど。これで第三者機関の品質検証済みのアピールができるのであれば、非常にお手頃だと思います。
ぜひ他のセラー様もオリジナル商品のアピールにお試しください。
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